評価終了後にフィードバック面接を行っている会社は多いことでしょう。しかし、上司がいざフィードバック面接に臨もうとしても、「具体的にどういう流れで面接を進めていけば良いか分からない」とお悩みの方も少なくないようです。
部下にフィードバックを受け入れる気持ちの準備をさせて、効果的な面接とするためには、次のような流れで面接を進めると良いでしょう。
(1)導入
日頃の仕事に対する感謝やねぎらいの言葉をかけた後、「今日は、2025年度下半期の成績評価についての面接です」のように面接の目的を説明します。
(2)会社や部署の状況など全体の話をする
すぐに個人の話題に入らずに、最初は会社や部署の業績といった「組織が置かれている状況」について話をします。上司が高い視点から組織全体の話をすることで、部下は「組織内での相対的な自分の位置」を意識します。
(3)部下に自己の振り返りをさせる
組織全体の話をした流れで、個人の話題に入っていきます。まずは、部下が自分自身の仕事ぶりをどのように捉えているかを把握するため、部下に対して「評価対象期間を振り返って、自分として『良かったと思う点(=成果を出したと思う点)』と『悪かったと思う点(=課題を残したと思う点)』を挙げてみてください」と尋ねます。
ここでは部下の話を聴くこと(傾聴)に徹します。つい言葉を挟みたくなる場面もあるでしょうが、部下は部下なりに正しいと考えている理由や思いがあるはず。「部下がなぜそう思っているか」、理解することに努めます。
(4)ギャップを認識したうえで評価のポイントを伝える
部下の話を聴くと、部下の自己認識と上司の評価とのギャップが明確になります。お互いの認識のギャップを踏まえたうえで、「どこに問題があるのか」、「何を改善すべきなのか」を部下が理解できるよう、上司が話を進めます。
(ⅰ)上司がすぐれていると評価した点を取り上げる
「今期、すぐれていると評価できたところ」を中心に取り上げます。部下自身が良く出来たと思っている点なら、そのまま認めれば良いでしょう。
(ⅱ)本人の評価と上司の評価が一致しない点を整理して率直に伝える
部下にとって苦言や叱責とも取れる厳しい指摘であっても、相手のためになることならば、はっきりと丁寧に伝えます。ここでは、「どのような状況」で「どのような行動」があり、「どのような結果になった」という一連のプロセスの中で、何が好ましくない行動であったかを整理し、部下が理解できるように伝えることを意識します。
ここで上司が感情的な表現に流されたり、一方的な憶測で発言したりすると部下の反発を招きます。事実に基づき、冷静に話を進めることが大切です。
(5)来期目標に向けた行動計画と期待の通知
最後は来期の目標や行動計画を話し合いますが、具体的な行動計画は部下自身に考えさせます。そして面接の総括をしながら、上司から部下へ「あなたにはこうなって欲しい」という希望とともに、「君ならできるはず」、「一緒にがんばろう」といった期待の言葉をかけます。ここでの上司の希望は一方的な意見の押し付けなどではなく、面接の内容と部下が自ら考えた来期の行動計画に基づくものですので、部下も素直に受け入れてくれるでしょう。
チーフコンサルタント 髙橋 智之