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メリハリある賞与支給を実現するためにやるべきこととは?

 賞与の個人別支給額を決定するにあたり、まず賞与総原資を基本給に比例する分(安定分)と成績評価に応じて支給する分(成績比例分)に分けることを、弊社ではお勧めしています。会社への貢献度に応じた賞与配分とするため、その配分割合は成績比例分を賞与総原資の半分以上とすることが望ましく、基本給比例分は1ヶ月または賞与総原資の50%までに留めるようにします。
原資の配分が済んだら、個人別賞与額を決定します。
「個人別賞与額=(基本給比例分+成績比例分)×出勤係数」
基本給比例分は、「基本給×支給月数」で計算します。
 成績比例分は「等級別・成績評語別配分点数表」を用いて算出します。この配分点数表には3つのパターンが用意されています。
等級別・成績評語別配分点数表(標準型)

等級別・成績評語別配分点数表(拡大型)

等級別・成績評語別配分点数表(抑制型)

 標準型が多くの会社で採用されていますが、支給額にメリハリをつけたい場合には拡大型、反対にメリハリを抑えたい場合は抑制型が適しています。

 

 配分点数表が決まったら、等級と評語に応じて各社員に点数を配分した後、全社員の総合計点数を算出します。次に、成績比例分の原資を総合計点数で除して1点単価を算出し、それを各社員の配分点数に乗じて成績比例分の賞与額を求めます。最後に基本給比例分と成績比例分を合計し、出勤係数を乗じることで、個人別の賞与額が確定します。

 

 ところで、拡大型を選択すればメリハリがつきやすいと説明しましたが、本当にそうなのでしょうか。また、拡大型に変更することで弊害は生じないのでしょうか。以下で、標準型から拡大型に変更した場合について確認してみましょう。なお、各社員の評語は、拡大型と標準型どちらの場合でも同じ(変わらない)ものとします。

 

 拡大型を選択すると、各社員の評語は変わらなくても総合計点数は標準型の場合よりも増えます。このとき、成績比例分の原資額も変わらなければ、必然的に1点単価は下がります。その結果、評価差によるメリハリがつくようになったものの、若手を中心とする下位等級者の成績比例分の賞与額は、標準型で計算したときよりも少なくなる可能性があります。この現象は、下位等級では拡大型へ変更しても配分点数がそれほど増えない上に、1点単価が下がるため生じるのです。もしもそんなことが起きたら、メリハリをつけることで若手も含めてやる気を引き上げようとしたのに、かえって逆効果になってしまうことでしょう。

 

 拡大型を適用し、メリハリを利かせたいときは、成績比例分の原資の配分割合を大きくすることもあわせて行う必要があります。もっと言えば、配分点数表の型にかかわらず、成績比例分の原資の配分割合を大きくすることが、会社への貢献度に応じたメリハリある賞与支給を実現するためのキーポイントなのです。

 

 皆さんの会社では、基本給比例分の配分割合の方が大きくなってしまっていませんか。社員にとっても、会社にとっても、納得感の高い賞与支給とするため、今一度確認していただきたいと思います。

チーフコンサルタント 高橋 智之